HOUSEWARE SHOW 2018(ハウスウエア・ショー)

HOUSEWARE SHOW 2018(ハウスウエア・ショー) が、2018年3月10日~13日までシカゴで開催されました。2017年には、9000店舗ものアメリカの小売店が閉鎖され、2018年は12000店舗の小売店が閉鎖されると言われています。今年は、去年より来場したバイヤーが、20%以上減少したそうです。


そのために、会場も閑散としていました。その中で、唯一、人が集まっていたのが、SMART HOMEのセクションでした。今年のスタッフのユニフォームもそれにちなんで、「ASK ME, I'M SMART!」





 この展示会は、4つのセクションがあります。メイン会場は、DINE &DECORと、CLEAN & ORGANIZEです。バイヤーが減少しており、寂しいフロアーとなっていました。



後は、ITとINNOVATIONのコーナーとSOURCINGのコーナーです。


ITとINNOVATIONの会場のフロントが、SMART HOMEの特別セクションとなっておりました。そこでは、新しい商品が紹介できるパネルブースと、セミナー会場が設けられています。ここで紹介されていたのは、全て携帯でコントロールできる家の仕組み、体と水のボトルをブルーツースでつなぎ、水の補給が必要になれば、ボトルが光りだすものなど、人間が何も考えなくても、快適?な暮らしができるツールです。


学生の発明を紹介しているセクションもあり、学生がその場で、プレゼンができるように、パネルの後ろは、ホワイトボードになっています。投資家が、投資する人材を見つけることができるような仕組みです。



INNOVATION THEATERでは、終日セミナーが開催されています。「物が売れない」という前提でのパネルディスカッションでは、「良い物、安い物が売れる市場ではない。今の消費者は、STORYを求めている。そのSTORYがなければ、いくらマーケティングをしても売れない時代。デンマークに、ダックショップというものがある。ただのちっぽけな、プラスチックのダックを500匹以上売っているお店だ。その500匹のダックは、それそれSTORYがあり、このダックはアメリカ生まれの日本育ち、音楽が好きで、いつも歌っているとか、このダックは、もう80歳だが、元気に毎日、すいすい泳ぎ、過去の良き時代の話をするのが好きだとか、全てにSTORYがあり、毎日、飛ぶようにダックが売れている」という、極端な例ではありますが、事例として紹介されていました。


参加していたのは、有名ブランド、大手チェーン店の方が多く、皆さん真剣そのものでした。

他のセミナーでは、INTERACT(対話)の方法について話し合われており、今までの対話でなく、新しい対話を使用しないと、社内スタッフ、営業員、バイヤー、消費者とも対話ができない。その新しい方法とは、

・シンプルな同じ動画を使用する。まずは、社内のスタッフトレーニング、そして営業員。その後は、同じ動画でバイヤーにプレゼンし、最後は同じ動画を使用して、消費者とINTERACTする。

・INTERACTは、一方通行ではない。オンディマンドももう古い。ライブを使って、ライブデモやライブセミナー、ライブプレゼンをする時代。見たい人が、その時間にライブに参加し、質問したい人が、ライブ中に質問をするという形。

・広告、雑誌の記事、レビューも、もう誰にも響かない。インフルエンサーに響くような商品(+STORY)作りをし、インフルエンサーに認めてもらって、情報を発信してもらうことが必要。

などが、話されていました。市場は、光ぐらい早いスピードで変化している。変化の時期なので、不安定で先が読めない。住宅市場も低迷する可能性がある。家を買えない、買わないので、ハウスウエアも購入されない。そんな現状であることをまず認識することが必要とのこと。がんがん、営業をかければ、物が売れた時代は過ぎ去り、市場分析をし、早く動くことが更に重要な時代です。

日本企業が一番弱いところです。ご出展されていた企業様も、日本式の営業をされています。そして、この変化のスピードについていけていません。これは、アメリカ市場だけでなく、日本市場でも確実に起きる変化です。勝ち組、負け組が、この数年で、明確になっていくのだろうと予想します。2030年までに、日本企業は、半数になると予想されています。経営者の皆様、どうぞ、多くの情報を得て、分析検証して、そして、正しい判断をされたうえで、新幹線のようなスピードで動いてください!去年までは、バイヤーで溢れていたメイン会場も、このような状態です。危機感を持ってください!


来年度のハウスウエアーショーも、3月にシカゴで開催されます。ご視察、ご出展、そして、セミナー参加にご興味がおありの方は、お気軽に、info@mcrossintl.comまで、お問合せください。

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