World of Concrete(ワールド・オブ・コンクリート) 2018は、世界最大級のコンクリート展示会であり、ラスベガスで、2018年1月23日から26日まで開催されています。
まだ正確な数値は出ていませんが、主催者に話を伺うと、参加者・出展者ともに、昨年よりも増加している模様です(昨年:参加者55,000名、出展者1500社)。弊社経由で参加頂いた方も40名を超えました。この視察レポート1では、全体の概要を見ていきます。
この展示会は、ラスベガスコンベンションセンターの北館(ノースホール)、中央館(セントラルホール)、南館(サウスホール)と、外での大規模な展示(シルバーロットとブロンズロット)があります。
【ノースホール】
ノースホールでは、主に石材関連の機材や、プレキャストコンクリートと、アジテータ車が主に展示されていました。
アジテータ車は、かなり大型です。弊社では、いくつかアメリカ機材の取扱がありますが、日本の道路交通法のもとで利用するには規格の調整が必要となります。ただアメリカの企業と取引するだけではなかなかJIS規格にも合わせてくれません。
ブロックや、資材の展示もありました。
【セントラルホール】
セントラルホールでは、大型のポンプ車・アジテータ車なども室内に展示されております。半分はセンサー類や、小型の機械です。
ポンプ車やアジテータ車が建物のなかに展示されています。
大型を好むアメリカ市場ですが、弊社提携先の米国建機メーカーLINE DRAGON社の商品のように、小型の省人化、無人化を目的としたコンパクトな機械も人気があります。
LINE DRAGONは、コンクリート打設用の小型機械です。リモコン操作で動き、米国建設現場の大型工事用エレベーターにて施工階へ移動できるため、高層建築物の上層階にも人の労力を減らしながらコンクリートを打設することができます。
アメリカで、省人化が求められている理由としては、非常に高い人件費です。組合に加入し、建設作業員の日給は5〜8万もするようです。もちろん、組合によって仕事が配分されるため、毎日働けるわけではありませんが、非常に手厚い保護がなされています。
こういった保護の観点から、米国建設市場で省人化建機を新たに提案すると、省人化機械であるにもかかわらず、その機械を操作するための人数を決められてしまい、なかなか省人化が進まず苦戦しているとの話も聞きます。
【サウスホール】
入り口近くは、大きな展示スペースを獲得する常連の方が展示しています。そこで主に展示されているのは、小さめの建設機器や、コンクリートです。
一方で、奥に進むと、小さな展示スペースが多くなり、補修用のシーリングや混和剤のような化学薬品などが展示されていました。作業に必要な小物(コテや、補修用のカーボン製品など)も展示されていました。
安全性が必要な、作業服も何社か展示されていました。アメリカでは、Tシャツとジーンズで作業する人が多く見られます。一方で、高い安全性が求められる場所では様々な規制もあり、このような商品が求められています。
さらに奥に進むと、人通りが少なくなり閑散としています。この区域は開催日前まで空いているため、参加判断が遅れるとこのような場所にブースを設置しなくてはならない状況になります。
多くの人に商品を見てもらうためには、開催期間中に来年分を予約することをして、
できるだけ人通りの多い場所にブースを出せるようにしなければなりません。
それでも、毎年参加している企業に良い場所が与えられるため、新規展示企業は苦戦します。
出展し続けることで、優先度を上げてもらうしか方法がありませんが、企業規模ではなく出展回数で判断してもらえるため、中小企業にも多くのチャンスがあるのもアメリカらしい良さがあります。
【シルバーロット】
外側でのデモンストレーション(シルバーロット)
コンクリートを敷き均したり、研磨したりするコンクリート施工における仕上げ機器が展示されてます。ここでは、多くのデモンストレーションが行われております。
【ブロンズロット】
ブロンズロットでは、レンガ積みコンテスト、アジテータ車の運転技能コンテストなど開催されました。
このような情報から、コンクリート施工以外にも米国全土から企業が来場してくるため、コンクリート以外の分野も米国建設市場に情報発信するチャンスもありそうです。
来年のワールドオブコンクリートは、2019年1月21日から25日に開催予定です。ご視察、ご出展にご興味がおありの方は、info@mcrossintl.comまでお気軽にご連絡下さい。日米両語が話せるスタッフがアテンドすることも可能です。
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