インターペットで感じた、日米ペット業界の差

3月29日~4月1日まで、東京ビッグサイトで行われたインターペットに行ってまいりました。
前週にフロリダ州オーランドで行われたGlobal Pet Expo(グローバル・ペット・エキスポ)に参加した直後の同じペットジャンルの展示会だったのですが、日米のペット業界には非常に大きな溝があり、同じ「ペット」という単語でも全く意味合いが違うな、と改めて感じました。
今回はこの2つの展示会を例に挙げ、日米の展示会及びペット業界の差について記事を書きたいと思います。



■参加者の違い:プロばかりのアメリカ

Global Pet Expoは、いわゆるトレードショー。素人お断り、業者やその道の専門家しか入場できない展示会です。事前審査がとても厳しく、何かしらのわかりやすい実績を示したり、数年分の会計履歴等を提出しなければ入場すらさせてもらえません。ちなみにMCICメンバーは「メディア」、つまりマスコミ扱いで入場していますので写真撮影が可能ですが、メディアパスがなければ会場の写真撮影すら自由にできません。
一方、インターペットにも業者専用の日があったのですが、名刺を出せば誰も入れる状態。子供をはじめ、どうみても業者ではない方々も多く見られました。
参加者が全員プロフェッショナルのGlobal Petと、プロもいるが一般参加者が多いインターペット。ここは明確に差が見える部分でした。来場者の目つきの本気度、全然違います。

■ブースの内容:ペット目線か、飼い主目線か

「ペット目線に立つか」「飼い主目線に立つか」というのはペット業界で長らく議論の的になっていますが、この点については、やはりアメリカが何歩も日本の先を行っているように感じます。
完全オーガニックのペットフードが非常に目立ったGlobal Pet Expo。「Natural Pet」というオーガニック素材のペット用品コーナーに100社以上の企業が並ぶ様は壮観でしたし、もはやペットフードはオーガニックなのが当たり前、という空気さえ感じました。
ペットの健康を考えた製品もとても多く、(写真は犬猫ダイエット用、食べすぎない器)犬猫にいかに快適に健康に過ごしてもらうか、そして人間はいかにそれをサポートするか、という構図が出来上がっています。
インターペットでもペットの健康、というテーマに沿ったフードや製品はずいぶん増えてきた印象もありますが、まだまだ、飼い主目線のものが多く、ブース内容だけではなく参加者の雰囲気含めて、ペット目線に立てていないのではないか?と思うことが多かったです。

■ペットの差:小型犬とペットカートの多い日本

大型犬がメインのアメリカGlobal Petと、小型犬が多い日本のインターペット。住環境などの差から、そもそもアメリカには大型犬が多いのですが、それ以上に驚いたのが…
ペットカートの多さ!視界にペットカートが入らないことはないんじゃないか?というくらいの台数で、しかも、一つのペットカートに複数匹、4~5匹のわんちゃんが乗っていることもありました。Global Petではほぼペットカートはみかけなかったので、この点は驚きでした。
誰でも入れる日本の展示会は多くの人が来場し、怪我の危険性もありますのでカート利用が当たり前なのでしょうね。

■トリミングコンテスト

こちらの写真は、昨年のSuper Zoo 2017で行われたグルーミングコンテスト、クリエイティブ・サロン・スタイリング部門の優勝者さん。
……非常にコメントが難しいのですが、凄いですね。アメリカの、多様性を受け入れる度量の広さを感じます。
ちなみに昨年のインターペットのグルーミングコンテストの結果はこちら。
2018年からインターペットのグルーミングコンテストにもクリエイティブ部門が追加されたようなのですが、残念ながら結果を見逃してしまいました。ホームページの更新が楽しみです。


等々、様々な差があるのですが、どこまで行っても、
日本は飼い主が主役、アメリカはペットが主役
という差を感じます。ペットショップのあり方、獣医さんのネットワークと質、そしてペットと人間の関係性…。様々な面でアメリカは何年も日本の先を行ってます。
特に展示会は業界の最先端のものが常に展示されておりますので、日本との差を顕著に感じますね。

Global Pet Expoと並び、アメリカでも最大規模のペット展示会、
Super Zoo(スーパー・ズー)が、2018年6月26日~28日まで、ラスベガスのマンダレイ・ベイ・コンベンションセンターで開催されます。ご視察、ご出展にご興味がおありの方は、info@mcrossintl.com まで、お気軽にお問合せください。

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