今のアメリカを取材 その12 ショッピングモールの現状

 ラスベガスの「ファッションショーモール」を視察しました。このモールは、ストリップの北側にあり、特に海外からの観光客でいつも賑わっているモールです。現在、鎖国状態で、海外からの観光客は皆無です。アメリカ国内の観光客で、こちらで買い物をする層は、地元にWALMARTしかない地域の人です。

 アメリカ各地に多くのモールがありますが、すべて同じ大きさ、同じテナント、同じ雰囲気です。モールの中に入ってしまえば、自分がどこにいるのかわからなくなってしまうぐらいです。そのために、旅行先で、わざわざモールで買い物をする必要がありません。また、こちらのモールは、立地的に地元の買い物客も少ないので、かなり影響を受けていると思います。


 しかしながら、その中でも「勝ち組」がいました。2店舗だけが、入場制限されているので店頭に列ができていました。両方ともスポーツ系です。LULU LEMONとSHOE PALACEの2店舗です。



 アパレル関係者によると、最近では、スポーツ、ワークウエアとカジュアルの境目がなくなってきており、流行りに左右されない「非ファッション」のみが、生き残るではないかとおっしゃっておられました。

 先日、NIKEも体験型の小売店舗に移行しているという記事を書きましたが、アパレル小売店では、「非ファッション」と「体験型」が、今後のキーとなるよな感じがします。

 その通りの現象を、モールで確認できました。ファッション系の小売店は、ほとんど人が入っていません。


 モール内には、店舗を再開できていない店舗も多くありました。



 そして、永遠閉鎖となった高級デパートは、シャッターが下りていました。Neiman Marcusは、このモールの一番良い位置にありました。たぶん、この状況下、これだけの広いスペースに入る次のテナントを見つけるのは困難なように思います。

 大量生産、大型店舗の時代が終わったことを、また、このモールの視察で再確認いたしました。


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