米国の小売店事情

  米国の小売店数は、107万店舗(NAICS CODEによると)あり、うちグロセリーが約15万店舗、GMが約5万店舗、アパレルが14万店舗と言われています。

 小売店数は、もともと過剰だったこともあり、年々減少しています。この4年間の閉鎖数は、6985店舗(2017年)6987店舗(2018年)9275店舗(2019年) 15500店舗(2020年)となっており、2025年までの4年間で、更に10万店舗以上が閉鎖されると予想されています。

 コロナ問題で、実店舗からオンライン化への移行が急増したこともあり、予想を上回る店舗が閉鎖されるのではないかと言われています。

 現在。米国には約1000のショッピングモールがありますが、半数以上が閉鎖の危機に直面すると言われています。閉鎖の危機に直面していないモールでも、このように「空き」が目立つようになっています。




 各カテゴリーで、300店舗~500店舗ぐらいを展開している小売店企業においては、オンライン化の投資をしたところで大手に勝てないこともあり、大手傘下に入ったり、大手との提携が進んでおります。2020年も大きな変化がありましたが、2021年度は更に大きな動きがあると見込まれています。

 一般消費者のライフスタイル、購買スタイルも大きく変化しています。私個人的なことですが、コロナ以降、グロセリーの買い物もオンラインで行いデリバリーしてもらうのが普通になっており、日本食など特殊な食材以外は、全てオンラインでの買い物となっています。

 3月にロックダウンされて以来、買い物をするために小売店に行ったのは、10回もないかもしれません。去年のCESの展示会で、AMAZONが、車の小売を始めたことを知り一瞬、驚きましたが、考えてみれば、私が数年前に購入した車も、新車をオンランで探し購入し、購入手続きだけディーラーに行きましたので、AMAZONが販売するのもなんら不思議ではありません。

 米国におけるオンラインの売上は、まだ16%ではありますが、実店舗とオンラインの売上が逆転する日もそう遠くはないことでしょう。

 物を販売する側にとっても、マーチャンダイジング、パッケージング、マーケティングも今後は大きく変えざるを得なくなると思われます。




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